組織

観測所

母子里観測所

大気圏環境の観測

中緯度地域におけるオゾン層破壊の影響や地球温暖化を引き起こす温室効果ガス増加の状況を理解するために、成層圏オゾンやオゾン破壊物質、二酸化炭素やメタン等の大気成分を、高分解能フーリエ変換型赤外分光器(FTIR)を用いた赤外線の太陽光吸収分光観測により高精度で測定しています。また、紫外・可視分光器による成層圏二酸化窒素とオゾンの気柱全量の観測も行っています。これらの赤外及び紫外・可視分光観測は、地球規模の地上ネットワークである大気組成変化検出ネットワーク (NDACC) やCO2地上ネットワーク観測網(TCCON)と共同し、またその一部として実施しています。また2009年1月に打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の検証を行うためのデータとしても利用されています。

母子里及び陸別観測所のFTIRで観測された成層圏オゾンの高度別時間変動

母子里及び陸別観測所のFTIRで観測された成層圏オゾンの高度別時間変動。

フーリエ変換型赤外分光器

フーリエ変換型赤外分光器

母子里FTIRで観測されたCO2カラム混合比時間変動。国立環境研究所との共同研究による解析データです

母子里FTIRで観測されたCO2カラム混合比時間変動。国立環境研究所との共同研究による解析データ

 

電磁気圏環境の観測

母子里観測所では、高感度の分光測光フォトメータを用いて、強い磁気嵐時に発生する低緯度オーロラの観測を行っています。また、磁気圏や電離圏の擾乱を表す地磁気変動の観測を、フラックスゲート磁力計、インダクション磁力計を用いて定常的に行っています。さらに、磁気嵐や雷にともなって発生する低周波数帯(ELF/VLF)電磁放射を、大型ループアンテナで連続観測しています。これらの電磁気圏環境の観測データは国内の研究者に公開され、「宇宙天気」を知るための基礎的な資料として生かされています。

分光フォトメータで観測された低緯度オーロラ。上から、青、緑、赤のオーロラ光の強さと地磁気変動の北向き成分

分光フォトメータで観測された低緯度オーロラ。上から、青、緑、赤のオーロラ光の強さと地磁気変動の北向き成分