第2期(2010-2015) 領域横断的な重点共同研究プロジェクト

プロジェクト4: 第2期実証型ジオスペース環境モデリングシステム(GEMSIS-phase II):宇宙嵐に伴う多圏間相互作用と粒子加速の解明に向けて

 

リーダー:
関華奈子(総合解析部門・准教授)
学内メンバー:
関華奈子、菊池崇、草野完也、増田智、海老原祐輔、家田章正、三好由純、藤井良一、塩川和夫、松原豊、西谷望、荻野竜樹、梅田隆行、野澤悟徳

年度報告書 : H22, H23, H24, H25, H26

内容

ジオスペースとは、人類の活動域となりつつある、地球の影響が強くおよんでいる宇宙空間を意味しています。太陽活動極大期に頻発する宇宙嵐(geospace storm)は、激しいオーロラや放射線帯の増減、宇宙インフラの不具合等を引き起こす大規模な宇宙環境変動現象です。その発生時には通常とは異なるエネルギーおよび物質の輸送や粒子加速が起こっていると考えられていますが、そのメカニズムはよくわかっていません。GEMSIS計画では、太陽から地球に至るダイナミックなエネルギーの輸送機構を理解するために、観測事実に根ざした実証型ジオスペース環境モデルの構築し、宇宙嵐時に強く発動する多圏間相互作用と高エネルギー粒子生成・消滅をになう物理機構の解明を目指しています。 また、多種多様なジオスペースの衛星観測、地上観測、数値実験のデータを効率よく利用できる総合解析ツールとデータベースを開発し、次期太陽活動極大期の国際ジオスペース探査に向けて、サイエンスセンター機能を整備する計画です。

ジオスペースを含む太陽地球系の概念図。GEMSIS計画では、太陽、磁気圏、電離圏の3つのコアチームを中心に、ジオスペース各領域の実証型モデルを構築し、宇宙嵐時に強く発動する多圏間相互作用と高エネルギー粒子生成・消滅をになう物理機構の解明を目指しています。

ジオスペースを含む太陽地球系の概念図。GEMSIS計画では、太陽、磁気圏、電離圏の3つのコアチームを中心に、ジオスペース各領域の実証型モデルを構築し、宇宙嵐時に強く発動する多圏間相互作用と高エネルギー粒子生成・消滅をになう物理機構の解明を目指しています。

GEMSIS-Sunで開発された太陽フレアの粒子加速シミュレーションの結果(フレアループの右半分のみ表示)。加速された高エネルギー電子の数密度分布を表しています。太陽フレアにおいて、高エネルギー電子が、どこでどのように作られるかを理解するのに役立ちます。

GEMSIS-Sunで開発された太陽フレアの粒子加速シミュレーションの結果(フレアループの右半分のみ表示)。加速された高エネルギー電子の数密度分布を表しています。太陽フレアにおいて、高エネルギー電子が、どこでどのように作られるかを理解するのに役立ちます。

GEMSIS-Magnetosphereで開発された内部磁気圏モデルの計算結果の例。(左図)GEMSIS-リングカレント(RC)モデルは世界で初めて低周波波動を含めた電磁場とリングカレントイオンの変動を矛盾なく記述することを可能にした数値シミュレーションコードで、宇宙嵐時のプラズマと電磁場変動の研究に役立ちます。(右図) GEMSIS-放射線帯(RB)モデルで計算された地球の放射線帯外帯を構成する高エネルギー電子の分布。放射線帯変動のメカニズムを調べるため、任意の電磁場モデルの中での相対論的粒子の軌道を精度よく解けるよう工夫されています。

GEMSIS-Magnetosphereで開発された内部磁気圏モデルの計算結果の例。(左図)GEMSIS-リングカレント(RC)モデルは世界で初めて低周波波動を含めた電磁場とリングカレントイオンの変動を矛盾なく記述することを可能にした数値シミュレーションコードで、宇宙嵐時のプラズマと電磁場変動の研究に役立ちます。(右図) GEMSIS-放射線帯(RB)モデルで計算された地球の放射線帯外帯を構成する高エネルギー電子の分布。放射線帯変動のメカニズムを調べるため、任意の電磁場モデルの中での相対論的粒子の軌道を精度よく解けるよう工夫されています。

GEMSIS-Ionosphere:先端的な統計手法を用いて人工衛星観測から導き出した電離圏高度での磁力線に沿って流れる大規模電流の分布モデル (惑星間空間磁場が南向き3 nT, 太陽風速度が450 km/s の場合)。

GEMSIS-Ionosphere:先端的な統計手法を用いて人工衛星観測から導き出した電離圏高度での磁力線に沿って流れる大規模電流の分布モデル (惑星間空間磁場が南向き3 nT, 太陽風速度が450 km/s の場合)。

放射線帯ダイナミクスの研究成果をもとに開発したアルゴリズムに基づきweb配信されている放射線変動の週刊予報の例。

放射線帯ダイナミクスの研究成果をもとに開発したアルゴリズムに基づきweb配信されている放射線変動の週刊予報の例。